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- 「正倉院文書複製の特別公開-クラウドファンディングによる製作と展示-」
総合展示 第1展示室 特集展示
「正倉院文書複製の特別公開-クラウドファンディングによる製作と展示-」
開催概要
| 開催期間 | 2019年3月19日(火)~5月12日(日) |
|---|---|
| 会場 | 国立歴史民俗博物館 第1展示室 特集展示室 |
| 料金 | 一般600(350)円/大学生250(200)円 高校生以下無料 ( )内は20名以上の団体 ※障がい者手帳等保持者は手帳提示により、介護者と共に入館無料。 |
| 開館時間 | 9:30~17:00(最終入館は16:30まで) |
| 休館日 | 毎週月曜日(祝日の場合は開館し、翌日が休館。ただし、4/1は開館。また、ゴールデンウイーク中(4/27~5/6)は毎日開館。) |
| 主催 | 大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 国立歴史民俗博物館 |

みどころ
- クラウドファンディングの資金募集により複製製作された「続々修(ぞくぞくしゅう)第12帙(ちつ)第8・9巻」を初公開!
- オリジナルは奈良博の正倉院展でしか見られません。その文書の複製を、関東で唯一公開します!
趣旨
当館では、正倉院文書の完全複製を目指し、1981年以来、長期事業を継続してきました。正倉院文書は、正倉院に保管されてきた奈良時代に関する豊富な情報を含む文書群で、主に東大寺写経所が作成した帳簿のことをいいます。(合計667巻5冊)
この帳簿には、写経所での記録と、奈良時代の戸籍など当時の社会を知る貴重な情報が記されていますが、2つの文書が同じ紙に記されているのは、戸籍などの行政文書の廃棄後に、これらの裏面を写経所で再利用したためです。
日本の歴史にとって欠かすことのできない正倉院文書を守り、後世へと残していくことは、資料の複製化にあたり緻密に資料を分析することができる研究者を擁し、かつ継続的に事業に取り組むことができる当館の使命だと考えています。当館が正倉院文書の完全複製化、そしてデータベース化を行うことによって、日本古代の歴史だけではなく、東アジア全体の歴史を紐解く重要な資料として、活用と研究が進むと考えられますが、半世紀以上はかかるこの大がかりな事業を安定的に行うことは、非常に困難です。
昨年度のクラウドファンディングによる資金募集は、皆様方の厚いご支援により目標額を早期に達成できただけでなく、過分な金額を複製製作や公開のために活用することが可能となりました。
具体的には、500名余の方々から総額1000万円以上にも及ぶ浄財を集めることができ、これにより当館の『正倉院文書複製製作プロジェクト』は大きく前進し、2018年における「続々修第12帙第8・9巻」の製作が可能となりました。
本展は、クラウドファンディングの資金募集により複製製作された「続々修第12帙第8・9巻」を初公開するとともに、寄附者の芳名帳を展示することで、浄財を寄附していただい方々への、謝意を示し、また、正倉院文書の具体的内容について、総合展示第1展示室「正倉院文書」とともに理解を深めて頂きたいと思います。
ポイント
続々修12帙が、経典目録の帳簿を集成した資料群であることから、第8巻には未写の経典を網羅した大乗・小乗経典235部403巻のリストが記載され、朱点・墨点などによるチェックがなされています。第9巻も同様に天平勝宝3年の4種の目録が記載されるなど、奈良時代の仏教理解を示す上で貴重な資料です。
主な展示資料
・正倉院文書複製品より
続々修第12帙第8巻
続々修第12帙第9巻
・正倉院文書複製寄付芳名帳全6巻
芳名帳寄付者リストのデジタル上映
【展示代表】
仁藤 敦史 にとう あつし
国立歴史民俗博物館 歴史研究系 教授
専門は日本古代史。主な研究テーマは、都城制成立過程の研究、古代王権論、古代地域社会論。
早稲田大学第一文学部助手を経て、1991年国立歴史民俗博物館研究部助手に着任。
2008年国立歴史民俗博物館研究部教授に就任。
同年、総合研究大学院大学文化科学研究科日本歴史研究専攻准教授も併任。
クラウドファンディング「半世紀にわたる歴博の挑戦!正倉院に残された古代の文書を後世へ」
貴重な文化財の保存と国内外での研究や展示に活用していくことを目的として、奈良県の東大寺正倉院に保管されてきた膨大な「正倉院文書」の精巧な複製を製作するプロジェクトの資金をクラウドファンディングにより調達することを計画し、実施しました。
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1) 続々修第12帙第8巻(冒頭部分)複製 大乗・小乗経典235部403巻を掲載する「雑経目録」。書写すべき未写の経典を書き出したもので、朱点や墨点、また角筆による爪点など、何度にもわたって帳簿としての確認のしるしが記されている。経典名の上にある「和」「東」「院」などの書入れは経典の所蔵先か。 |
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2) 続々修第12帙第9巻(冒頭部分)複製 4種の目録を新補白紙でつなぎ、1巻に編成している。冒頭は天平勝宝3年(751)に作成された「応請疏本目録」。写経を目的とした、借用先ごとの経典の疏(注釈書)についてのリスト。薬師寺や大安寺、元興寺など南都寺院に所属する僧侶の名前が列記されている。 |
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3) 続々修第12帙第8巻・9巻の巻姿 複製 正倉院文書のなかで最も大部で、初期の状態を残している続々修は47帙440巻2冊に整理されている。続々修は、宮内庁に設置された宮内庁御物整理掛において、1892(明治25)年から成巻整理された。標紙や軸、紐などはこの時の整理において、統一的に付けられた。 |
関連イベント
ギャラリートーク
開催期間中、 「正倉院文書」コーナーと特集展示「正倉院文書複製の特別公開」のギャラリートークを開催します。開始時間までに第1展示室「正倉院文書」コーナーに集合してください。
| 日程 | 時間 | 担当者 |
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| 5月3日(金祝) | 10:55~11:40 | 仁藤 敦史(本館歴史研究系教授) |



